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カナダ移民局は2月14日、Immigration Levels Plan 2022-2024 を発表しました。Immigration Levels Plan (2022-2024年の移民受け入れ数3ヵ年計画)は毎年発表が予定されている、向こう3年間の新移民受け入れ方針の指針です。今回の発表は、エクスプレスエントリーでの一部永住権カテゴリーへのITA発給の再開、バックログ解消プランなど大きな課題がある状況下で、特に注目が集まっていました。
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2022年2月14日 – オタワ
カナダ移民政策は、国の経済的発展、多様性の実現、カナダに移住を切望する人々の受け入れを推進し、今日あるカナダの国の形成に寄与してきました。そしてカナダに新たに移民した人々は、地域社会を豊かでより良くするのを助け、新たな雇用を創出し、ローカルの産業を支えてきました。
新型コロナのパンデミック中、これらの新移民(永住者)は医療分野、輸送、製造業など日常生活に不可欠な分野の最前線でも活躍してきました。2年以上続くパンデミック中、このような彼らの貢献なしではカナダの重要な産業や経済セクターが直面していた問題を克服することは不可能だったことでしょう。そして今、カナダのさらなる発展において、カナダへの新移民がこれまで以上に重要な役割を果たすことになります。
ショーン?フレイザー移民大臣は今日2月14日、カナダの経済を回復し、ポストパンデミックの成長を見据えた Immigration Levels Plan 2022-2024 (2022-2024年の移民レベル3ヵ年計画)を発表しました。
新移民受け入れはカナダの労働力不足解消と経済発展に不可欠
地域社会、及びあらゆる経済セクターに対する新移民による貢献が顕著となったパンデミック中において、昨年2021年には 405,000人というカナダ史上、最も多い数の新移民を受け入れました。パンデミックで失われた雇用の多くはすでに再開していますが、未だに数十万の求人スポットが埋まらず、労働力が不足している状況があります。そして、移民の人々こそが、カナダの労働力成長のほぼ100%担っているこの現状で、2030年には500万人のカナダ人がリタイヤを迎えると計算されています。ですがこのままでは、労働人口とリタイヤメント人口の比率が3対1までにしか低下しません。このことからも、カナダの経済社会が、移民数の増加を強く必要としていることは明確です。
深刻なカナダの労働力不足を解消と、今後の経済強化を念頭において、2022-2024の移民受け入れ3ヵ年計画では、カナダの人口の約1%の数を新移民受け入れの具体的な数値目標に設定しています。
Immigration Class | 2022年 | 2023年 | 2024年 |
Economic(職歴を使った移民) | 241,850 | 253,000 | 267,750 |
Family(ファミリークラス) | 105,000 | 109,500 | 113,000 |
Refugee(難民) | 76,545 | 74,055 | 62,500 |
Humanitarian(恩赦) | 8,250 | 10,500 | 7,750 |
Total | 431,645 | 447,055 | 451,000 |
この数字は2020年10月に発表された前回の移民レベルプランに基づいていますが、今回の新3カ年計画では、経済の復興とパンデミック後の経済成長に焦点を当てて再計画されています。
詳細数値から読み取れること
※詳細数値はこちらの2022?2024 Immigration Levels Plan and Supplementary Informationから参照できます。
今年2022年に誕生する新移民のうち約56%が、エコノミッククラスであるエクスプレスエントリー、各州ノミネーションプログラム、2021年に行われた新永住権パスウェイ(TR to PR)で永住権を取得した人が占めます。
現在のところ、各州ノミネーションプログラムが優先的に永住権申請への招待を受け取っており、2022年には83,500人を各州ノミネーションプログラムで移民受けする計画です。カナダ移民局は今年、エクスプレスエントリー経由での移民数を半分に減らす計画ですが、それを通常値に戻す2024年にはエクスプレスエントリーで1,115,000人を移民させる予定です。
エクスプレスエントリーでの移民数を一時的に減らす措置は、これにより、新永住権パスウェイ(TR to PR)の審査を進めることが期待されます。そして新永住権パスウェイ(TR to PR)から、今年2022年は4万人、2023年には残りの32,000人の審査を終了を新移民として受け入れをすることを目標にしています。
カナダ政府は、この移民レベル増加を実現するための具体策として、バックログ(未処理件数)の減少と審査期間の短縮、移民局のサービス向上の目標を掲げた『経済再活性と移民局サービス向上を目指したカナダ移民システムの近代化』(※ビザJPカナダの日本語ニュースで詳しくご覧いただけます。)というニュースを最近発表しています。
今回のレベルプランには、経済の危機に瀕し、労働力不足や人口減少の問題を抱える地域に新たな移民を誘致して、そこに定住することの一助になることが期待されています。また、フランス語を話せる新移民の定住をサポートし、コミュニティ形成を支えることによって、フレンチスピーカーの割合がケベック州以外にもカナダ全土の地域でも増えることも期待されています。 フレンチスピーカーの移民戦略の一環として具体的には、2023年までに ケベック州以外の地域でのフランス語を話せる移民の割合を 4.4%にすることを目標としています。
また、今回のImmigration Levels Planは、家族の呼び寄せも重要視しており、配偶者や子供のファミリークラス申請の審査期間を12ヶ月に維持することを目標にしています。
カナダは世界的な人道支援もサポートを継続し、今後2年間で4万人のアフガン難民を受け入れる計画です。これまで、7,550人のアフガン難民をカナダに受け入れました。地域社会の支援者とも協力し合い、安心安全にアフガニスタンからカナダへ来ることができるよう、あらゆる道を模索しています。
2022-2024年のImmigration Levels Planが、より多くの優秀な人材を世界中から魅了し、移住先に選ばれる国として確固たる地位を確立すること、そしてパンデミック以降の経済成長の為の強力な基盤を形成しつつ、家族の呼び寄せにも力を入れ、人道支援への使命も果たせるものと期待しています。